満月なんて、興味ない。
昨日は十五夜でしたね。
主役の月は、まさしくシルバームーンとでも言うような、綺麗な月でした。
気温も涼しくて、とってもムーディーな夜でしたね。
お団子片手に、口笛なんか吹いちゃったりして、こんな時の曲っていったらやっぱりあれですよね、
き〜み〜もみて〜
いる〜だ〜ろ〜
このきへぇ〜〜〜(ここ半音ズレる)
そうな〜〜三日月〜ってこれ三日月の歌やないかい。
そういえば、今年はまだ月見バーガー、食べてなかった気がします。
満月みたいな卵と、ソースの香りが合わさって、美味しいですよね。必ず毎年食べてるんです。
満月には、恋のおまじないもあるんだとか。ただ祈るだけで、とっても効果があるみたいですよ。
と、ここまで満月のことを上げておいてなんですが、僕個人的にはあまり、満月には興味がないんです。
興味がないと言うか、もっと他に好きな月の形があるんですよ。
その名も、「十日月(とおかんやのつき)」。
形としては、満月になる前の、3分の2くらいの大きさの月です。
ちょうど周期である十五日のうちの、十日目くらい、言ってしまえば中途半端な大きさのものです。
花形である満月や三日月に比べると、おおよそ見所がないので、誰も見ていないんですね。
何かの拍子に見てしまった時には、感動よりもむしろどこか物足りなくて、あぁ、なんか今日の月はつまらんなぁなんて言われてしまいがちです。
そんな十日月ですが、どうしてそんな地味な形の月が好きなのかというと、まさしく地味だから。
あとは、他に注目している人も少ないから、どこか月を独り占めしているような気分になれるし、何よりも、これから満月になっていくという、『可能性』を秘めた感じが、好きなんですね。
今はまだ誰の注目を集めてはいないけれど、君がこれから大物になってゆくことを僕は知っているぞと思って眺めていると、自分まで勇気をもらえるような気がしてくるのです。
例えば満月のようにわかりやすいものだけではなくて、自分だけの「好き」を持っていれば、何かで迷いそうになった時、それはきっと役に立ってくれるんじゃないかなぁ。
大器晩成で行きましょうよ、十日月みたいにね。
おしまい。